■なつかしい可部の映写会■


 大文字まつりにあわせて、可部学区集会所において平成11年5月29日・30日の2日に
わたって 「大正の可部周辺映写会」を開催しました。

 
会場には、なつかしい可部の写真も見ていただけるようにパネルに貼って、
部屋の周りに掲示し、
真中に映写機、椅子を並べ、入り口には屋台を設置して可部のお酒、
おつまみを用意して皆さんの来場をお待ちしました。


             

  映写会は2日間で18回、来場された方は約500人、映写会が始まると時々笑いあり、
感激の声ありで、 とても和やかな雰囲気でした。
樋野村さんのナレーションは、淡々と語りかけられる中にお人柄が出ていて大変好評でした。
平成10年の「なつかしい可部の写真展」の評判やマスコミにとりあげて頂いたお陰か、
たくさんの方に見ていただけて皆さんの声を直接聞くことができて大変良かったと思っています。
参加者の中からは「よう残っとったもんじゃね」、「あんたらァ素晴らしいことをやってくれたのぉ、
藤井さんに感謝せんにゃあいけんで」などなど、開始早々から感動が伝わりました。
事の起こりは昨年「なつかしい可部の写真展」を開催するにあたって町の人に、
古い写真の提供を呼びかけたとき、藤井さんから「うちの蔵に昔の可部を撮影したフ
ィルムがあるんですが、お役に立つんでしょうか。
あまり期待せずに……」という情報が舞い込んできました。早速伺ったところ
フランス製の映写機、撮影機それに桐のケースに収められたフィルムがでてきました。
フィルムは、コマ送りの穴がフィルムの中央にあるという、今では珍しい構造になっており、
安易にフィルムを廻すこともできないものとわかり、NHKに相談し、ご好意に甘えて
ビデオ化することができたものです。


                

 このビデオ、今まで噂話で聞いたことのあった「力が弱くて、坂が登りきれず、
乗客が後押しをした」といわれる軽便鉄道や可部周辺の動く映像がたくさん見受けられるので、
"是非とも皆さんに見てもらおう"ということになり、今回開催の運びとなりました。
 アンケートに答えていただいた156人の半数が50〜60歳代の方で、
内容は「まちの様子が変わっているのでびっくりした」
「昔のものを大切にしながら、これからのまちづくりを考えたい」というものがたくさんありました。
これを受けて、可部カラスの会も、より広くまちづくりのお手伝いができれば幸せ・・・・
 なお大変残念なことに、このフィルムを提供してくださった藤井さんは、
映写会開催の数日前に逝去されました。謹んで哀悼の意を表します。

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