■会報95号 2005.12.15■

 

 11月6日、朝から雨が降り続いていました。カラスが続けている“水質調査”の予定日です。午後1時、有志の面々が雨合羽のいでたちで高松橋下側に集合してきます。
 根の谷川を覗きながら、雨の状況から水量も増えており、やむなく延期することになりました。

 
順調に進んだ上流の調

 


さて、今年の調査は、上流と下流を分けて行うことにしました。先ずは上流からはじめましょう。12月1日午後1時半、集合地点に集まったメンバーは9名で、川見さん、中野さんは初体験です。

スタート地点到着まで根の谷川を眺めながら確認できたことは、水の流れに分流がなくなり、本流1本の流れとなっていたこと、流れ橋が9月6日の台風の影響で、その名の通り、流れ橋となって利用不能となっていることでした。そこで従来の調査ポイントから分流を削除して、改めてポイントを設定しました。途中ウォーキングのご婦人に珍しそうな視線を浴びたり、流れ橋修復の測量をしている市役所職員と話したりで賑やかに進捗し、南原側合流点から高松橋上流までのコースのPHCOD調査を終了しました。

下流の調査終了と今後の調査内容の検討

続いて下流組の状況です。12月9日、空っ風が強く吹きつける日でした。調査担当部長の江角さんは考えました。効率的に作業を進めるるため、メンバーを2チームに分けて調査することにしました。

調査を始めてしばらくたった頃から、発電所が作業を開始した様子で、水量が増え始めてきました。しばらく様子を見ながら、とりあえずポイントごとの作業を終了しました。

企業の排出する水が改善され、行政による下水処理は大幅に改善されて、川の水質が改善されていることは、“名水鑑定人・工学博士、佐々木先生”の調査で明らかになっています(1612月可部の名水講演会)。こうした動きの中で従来どおりのPHCODの調査を続けることの是非や、安心して川遊びができるかどうか心配な“大腸菌”の調査(方法・経費・時間)などを行う必要な時期に来ているような気もします。

むかし、山繭で栄えた可部の町、正月には“樫の木”で門松を作ったという話は聞いたことがありました。そしてその門松を立てたいという願いがじわりじわりと湧き上がりました。友近・新沢(慶)さんを中心として動き始めた“樫の木会”の面々です。

今年3月、歴史部会を再立ち上げ、胸に溜まった思いを話し合ううち、可部の歴史にちなんだ民話や伝説を主体に取り組んでみようと決まりました。

早速、可部町でただ一人“樫の木の門松立て”の生き証人、朝枝さんに相談したところ、朝枝さんの応援をいただくこととなり、「当時は30日に木を切り出して飾り、正月を迎えて3日間飾った後“とんど”の火で送った…」。という話も聞くことができました。

カラスの思いは「町の人たちにも見てほしい」ことです。そこで次のような計画を立てました。

・門松は三木邸に飾らせてもらう。そして、町の人たちにも見ていただくため、28日に飾り付けを終了。

・今回は5日まで飾った門松を、8日に実施される“とんど”で送る

今、この計画は実現に向けて「可部カラスの会」の皆さんの応援を得て、着々と進められています。この行事を再現することは、ただ単に面白いからでなく、“昔の可部の町にすばらしい風習が残されていたことを偲び、後世に伝えていきたい”そんな気持ちなんです。

右の写真は入江呉服店に残されていた“樫の木の門松”の写真で、可部の門松を知る写真はこの一枚しかありません。写された時期は大正初期とのことですが、車の走り抜ける現代の様子とまったく違った、穏やかな空気が伺えます。
 入江さんの話では、「当家では毎年飾って正月を祝ってきた」とのことです。
 皆さんの家庭のどこかに、こうした写真があればご連絡いただきたいと思います。

そして先代たちが伝えてくれた行事の姿を正しく把握して、可部の町に活力を取り戻したいですね。

 

可部カラス ワッペン大特売

作務衣につけて カラスをアピール

      1枚 600      事務局まで

戻る