むかし、山繭で栄えた可部の町、正月には“樫の木”で門松を作ったという話は聞いたことがありました。そしてその門松を立てたいという願いがじわりじわりと湧き上がりました。友近・新沢(慶)さんを中心として動き始めた“樫の木会”の面々です。
今年3月、歴史部会を再立ち上げ、胸に溜まった思いを話し合ううち、可部の歴史にちなんだ民話や伝説を主体に取り組んでみようと決まりました。
早速、可部町でただ一人“樫の木の門松立て”の生き証人、朝枝さんに相談したところ、朝枝さんの応援をいただくこととなり、「当時は30日に木を切り出して飾り、正月を迎えて3日間飾った後“とんど”の火で送った…」。という話も聞くことができました。
カラスの思いは「町の人たちにも見てほしい」ことです。そこで次のような計画を立てました。
・門松は三木邸に飾らせてもらう。そして、町の人たちにも見ていただくため、28日に飾り付けを終了。
・今回は5日まで飾った門松を、8日に実施される“とんど”で送る
今、この計画は実現に向けて「可部カラスの会」の皆さんの応援を得て、着々と進められています。この行事を再現することは、ただ単に面白いからでなく、“昔の可部の町にすばらしい風習が残されていたことを偲び、後世に伝えていきたい”そんな気持ちなんです。 |