ふたたび線開通祈念
鋳物切符の製作実験
26.9.7
土砂災害の復旧の願いも込めて,
復活の願いのお守りとして,
鋳物切符の作成を進めています。
今日は,初めての鋳込み実験です。
切符は,昔の硬券切符と同じ大きさにするため,
文字が大変小さくなります。
この小さな文字が,何処まで表現できるのか,
やってみないと解らない部分です。
今回は,文明の力を利用しました。
なんと3Dプリンターで,
鋳物で作る立体切符の模型を作製してもらったのです。
字の大きさはもとより,模型の厚み,次の深さ,側面の傾き,
等々,鋳物の完成には,さまざまな要素が必要です。
今回は,第一号模型で,そうした基本的な部分を
把握したいという実験となります。
さあ,実験開始です。
模型を砂に埋めて,鋳物を流し込みます。
この砂が鋳物の命なのです。
まずは,フルイにかけて,小さくしていきます。
手で砂の水分を測定しています。
多くても,少なくても失敗となります。
用途によって,いろいろな砂を用意しなくてはなりません。
手前は,模型を置いて砂型創りの始まりです。
模型配置 右2枚が3D模型,左はいつもの偽金モデルです。
小さな砂を振っていきます。
大きな砂をかけていきます。
最後の砂を入れて固めます。
今度は反対側
最初は白い粉です。なんとロウです。
表と同様ですが,何やら持ってます。
実は,これを抜くと,溶けた金属を流し込む湯道となります。
つづいて,針で砂を刺していきます。砂の中の水分が高熱で蒸発する空気穴です。
表と裏の砂詰めが終わると,型を取りだします。
こんな感じです。
ここで,霧を吹いて,表面を固めます。
さあ,金属溶解の工程です。
まず炭をおこします。偽金用に作ったミニ溶鉱炉です。
炭だけでは,1000度にならないので,コークスを入れます。
どんどん燃やします。
お神酒も必須です。
るつぼも赤くなってきました。
いよいよ鋳込みです。
型に流し込みます。
さあ,はずしてみましょう。
折角作った型ですが,一回こっきりです。
さあ,出来上がり。
そこそこ,文字は読めるのですが,やはり小さい字は潰れています。
改良が必要です。とう改良するのか。
大人たちが真剣に議論しています。
量産の為の,労力節減の話までしているのは,
マツダで生産管理をしていたじいちゃんです。
たかが,地域起こしの切符づくりですが,
マツダの技術が反映されると言う,
まさに,モノづくり広島の凄さを感じたところです。
次回は,皆様にお配りできる製品を完成させて見せます。
こうご期待。